頭痛に関するあれこれ ”10”
みなさんこんばんは😃
理学療法士のTTMです。
とうとう ⭐ 第10弾 ⭐ まできました!
番外編があったので11個目の投稿にはなるのですが…笑
なかなか予定通りに投稿できていませんが、気長に待ちながら見ていただけたらと思います😎
全く関係ありませんが、今日は2020年(令和2年)2月22日で2がいっぱいの日ですね笑
今回も張り切っていきましょう!
はじめに
今まで薬のついてあまり考えたことがなかったのですが(基本的に飲まないので…😰)、成分がどういったところに、どのように作用するのか、どの症状に対して、何を飲めばいいのかなどを考えるいいキッカケになりました。
とは言うものの、そう簡単に薬のことを理解できるわけもなく(薬学部は6年制ですもんね💦)テンパりそうですが笑
それでは気を取り直して前回の復習からしていきましょう!
・アセチルサリチル酸(アスピリン)はNSAIDsの代表的な薬
・ピリン系とは関係なく酸性NSAIDsのサリチル酸系に分類される
・アスピリン・ジレンマ(投与量によって血栓形成効果が変化すること)
・OTC鎮痛薬は片頭痛薬の第一選択肢ではあるが、過度な期待はできない
・アスピリン・アセトアミノフェン・カフェインの合剤が片頭痛の初期段階では有効
覚えてない方は読み返してね💡
それでは予告通りにプロピオン酸系について書いていきます🤩
イブプロフェン(ibuprofen)
イギリス最大級の国際的薬品小売企業のBoots Groupが、アスピリンよりも安全な薬として開発しました。
1950年代に合成し、1961年に特許を取っています。
もともとは関節リウマチ治療薬として1969年に英国、1974年に米国で使用されるようになりました。炎症部位の鎮痛目的で使用されるため、片頭痛も対象であると考えられています。
前回登場したアスピリンや今回のイブプロフェンは、WHO(世界保健機関)のエッセンシャルドラッグ (必須医薬品モデル・リスト)に含まれています。
ついでに付け加えると、次の次(頭痛に関するあれこれ ”12” )辺りで登場予定の アセトアミノフェンもこれに含まれています😏
作用機序
NSAIDsの一種のため前々回お話ししたような作用機序となっています。
えっ?忘れた?
見直してね💓
と言いたいところですが、今回は少し詳しくアラキドン酸カスケードについて書いていきます🤩
ってか、そもそもなんのことやねん!って話ですよね笑
なるべく分かりやすく書いていこうと思います。
アラキドン酸とは肉・卵・魚介類などから摂取することができる脂肪酸のことです。細胞内のリン脂質に取り込まれて、様々な生体膜の合成に使用されている物質です。
カスケードとは “ 滝 ” の意味で、要するにアラキドン酸から出発して滝のようにいろんな経路へと進行することを意味しています。
ここまで大丈夫ですか?
行きますよ笑
刺激によって組織が損傷されると、細胞膜にあるホスホリパーゼA2酵素が活性化し、細胞膜リン脂質からアラキドン酸を遊離します。
細胞膜から遊離したアラキドン酸は、① シクロオキシゲナーゼ(COX)経路、② リポキシゲナーゼ(LOX)経路、③ エポキシゲナーゼ(EOX)経路の3つの経路により代謝されていきます。
(※数字は分かりやすく3つあるよって示したかっただけの数字です)
経路は3つあるのですが、このうち炎症や痛みに関連するのはシクロオキシゲナーゼ(COX)の部分となっていて、NSAIDsはここの経路を阻害する薬なんです😏
プロスタグランジン(PG)類の合成抑制(特にプロスタグランジンE2(PGE2))
……
……
私なりにかなり分かりやすく書いたつもりですが分かりました😰?
一般の人でこんなこと考えながら薬を飲む人いないでしょうし、考えてたら頭痛が酷くなりそうですね💊笑
オレオカンタール(Oleocanthal)
聞いたことありますか👆?
天然有機化合物でイブプロフェンと似た構造をしている物質です。
エクストラ・ヴァージン・オリーブ・オイル舐めたらピリリとするアレです🤩
なぜコレがここで登場したかと言うと…
シクロオキシゲナーゼ(COX)を非選択的に阻害する作用があるんです!
毎日50g摂取することで、イブプロフェン成人服用量の1/10服用したのと同等の効果があると考えられています。
もしかしたら地中海料理で心臓病を予防できるかもしれません🙄
おまけ
あなたの周りで「薬飲んでも全然効かない!」って言って、追加で別の薬を飲む方がたまにいらっしゃいませんか??
アスピリン服用後にイブプロフェンを服用すると、アスピリンの血小板凝集抑制作用が抑制されてしまうのでご注意を😲
参照文献:Catella-Lawson F、Reilly MP、Kapoor SC、他 シクロオキシゲナーゼ阻害剤とアスピリンの抗血小板効果。ニューイングランドジャーナルオブメディシン。2001 12月; 345(25):1809-1817。DOI:10.1056 / nejmoa003199。
👆
リンク貼りたかったのですが、いろいろ試してみたもののなぜか開けなかったので💦
興味ある方見てくださいね。
もういっちょおまけ👍
イブプロフェンだけではないのですが、他のNSAIDsも含め起立性低血圧にも効果があるようです♪
参照文献:https://www.jsnt.gr.jp/guideline/img/jiritsu.pdf
もういっちょおまけ②👍
長期にわたるNSAIDsの使用はアルツハイマー病を予防できるよ。
その中でもイブプロフェンが一番効果がありそうよって文献です😃
参照文献:https://www.ncbi.nlm.nih.gov/pmc/articles/PMC2758242/
興味のある方見てみてください♪
おわりに
いや~知識が全くないところからのスタートなので、お薬のことを書いていくのは時間がかかりすぎますね💦
そしてやはりプロピオン酸系のイブプロフェンひとつの事しか進みませんでした笑
次回は同じくプロピオン酸系のロキソプロフェンについて書いていきますのでお楽しみに💓